山頭火と寅さん

2001年の1月はじめに、NHK「五七五紀行 種田山頭火」取材のため、山口県防府、川棚温泉、熊本を訪れた。NHKスタッフや女優の竹下景子さんと一緒の旅行だった。
途中、山口県で雪が降り、とても寒い取材旅行だった。

TV番組は、2001年の3月に放送され、その後、たびたび再放送された。
この再放送が、私の病欠中だったので、乾教授仮病説が、勤務先の明治大学でささやかれた。

それはともかく、番組には盛り込まれなかった、意外な発見を紹介しておきたい。

1 山頭火の父、種田竹治郎は、自由民権運動に関っていた。

2 渥美清は、山頭火が出家した熊本市のお寺、報恩寺に、ときどき顔を出しており、寅さんの役作りには、山頭火が裏にある。



報恩寺
http://www.doko.jp/shop/sc60239700/

画像


3 報恩寺の和尚、望月義庵は、寺でドイツ語の読書会を開いており、山頭火は出席していた。これは、山頭火が、市電の前で仁王立ちして自殺しようとして、助けられたさい、はじめて報恩寺に連れてこられたという通説を否定する。

4 山頭火は出家するとき、離婚した妻、サキノに聖書を渡した。

5 山頭火の一人息子、種田健は、山頭火ブームによって印税が入り、晩年は酒に溺れた。

山頭火という人には、まだまだ謎の部分が多いが、関係者は他界するか、高齢化している。
また、この番組を担当したNHK山口のJ・Sさんも、その後NHKを退社した。

余談だが、防府天満宮で、竹下景子さんが、中学受験の息子さんのために、絵馬を奉納されていたことも、なつかしい思い出。

この取材旅行のときに生まれた句が、『夏石番矢全句集 越境紀行』(沖積舎、2001年)収録の第10句集『漂流』の最後に置かれている。

   枯草に眠っているのか山頭火
   
   どろどろぼろぼろの日々水がうまい

   渡り蟹まっかに焼けて山頭火

   別れた妻に聖書を渡して山に籠る

   寒い山を夕日が飾り観世音

   山頭火永遠の留守ゆきがふる       夏石番矢

                         







ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック