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zoom RSS オーストラリア詩人と「虫・毛虫」論争

<<   作成日時 : 2012/05/05 19:58   >>

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オーストラリア詩人で世界俳句協会会員、G・Cから、一茶の句と夏石の句が似ているとのメールを数か月前受けたが、忙しいのでほっといたら、また尋ねてきた。日本語ではなく英語。

Insects on a branch
Floating down the river
Still singing

Issa


On a boat of leaf
carried downstream
hairy caterpillars making merry

Ban'ya

"Honkadori”かという問い。

日本語の原句は、次のとおり。

鳴きながら虫の乗行(のりゆく)浮木(うきぎ)かな  一茶

流されながら毛虫ははしゃぐ一葉舟  番矢

まず、一茶の句の英訳が悪かった。良質でない英訳が、典拠として英語圏で通用している。

虫はたぶん単数訳がいいだろう。日本語の「鳴く」には、"singing”だけではなく、"crying”のニュアンスもあると指摘。

番矢の句の「毛虫」は、むろん複数。

そして何より、G・Cにとって、虫も毛虫も、英語では、"insect"も"hairy caterpillar"も、同じようなあまり好ましくない生き物ということが判明した。

これは、4月29日の第7回世界俳句協会日本総会での平川祐弘先生の講演にも出てくる話題。
http://youtu.be/mmUaI-bGvow

日本人にとってのこの二つの生き物の違いも説明した。単数と複数の違いから、一茶と番矢の句では、重要な違いが生じることも納得してもらった。

一茶の句がコミックだというのも、ステレオタイプの一茶受容とも説く。「鳴きながら」の句は、命のはかなさを詠んだ悲しい句であるとも。

夏石の俳句は、自分たちの運命も悟らず浮かれている「愚か者」たちを風刺している。だから、一茶の句と正反対。

合計20通のメールによる「論争」、これにて一件落着!!!

  毛虫と虫が放射能汚染の空十往復  夏石番矢










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