旧約聖書の創世記についてのQ&A

フランス語で、旧約聖書を読み始めている。

Traduction Oecuménique de la Bible (Seconde Edition, Alliance Biblique Universelle, France, 1987)

フランスで出版された「共同訳」。

読んでみると、動詞の過去形が頻出。とくに直説法単純過去と半過去が多い。接続法も出てくる。

疑問に思ったのは、フランス語で、cielとfirmament。

日本語訳(新共同訳、1995年)では、「天」と「大空」と訳されている。これに、欽定訳(King James Vesion)の英語、中国語訳(『聖經』、Hong Kong Bible Society、1992)、原典からのヘブライ語を並べると、こうなる。

仏訳
日本語訳
中国語訳
欽定英訳
ヘブライ語(画像)


ciel

Heaven

画像



firmament
大空
firmament
蒼穹
画像


そして、ヘブライ語の2単語の違いについて、イスラエルの詩人Amir Orに質問してみた。

すると、次のような答えが返ってきた。

The word on the right, שָׁמַיִם )shaMAyim( is in use both in colloquial speech and in literary language. It means 1. Sky, 2. Heavens, the abode of God, 3. By metonym, Godhead or the divine itself. Etymologically it originates from "over there" (SHAM) and means 'high place'.

The word on the left, רָקִיעַ (raQI'a) is in use mostly in literary language. It means 1. Firmamament , 2. Extended surface, expanse. Etymologically it originates from the verb raQ'a, meaning to streacg and beat, usually referring to metals. In Jewish mysticism there supposed to be 7 such firmament in the sky, each signifying a higher level of consciousness and holiness.

また、補足としてこういうメールが届く。

This may be helpful too. "Vault" stands for רקיע and "sky" for שמים.

日本語訳の「大空」は、単純なことばながら、わかりにくい。金属に関連する単語なので、中国語訳の「蒼穹」のほうが、翻訳としてはすぐれている。

英仏共通するfirmamentには、硬い、支えというラテン語の意味が反映されており、ヘブライ語に近い。

この創世記の出だしは、水の豊かな場所、大海から離れた場所で生まれたと推測される。

水中から生じた金属的な蒼穹とは、何か?

ここには、鍛冶あるいは建築のイメージが潜んでいるのだろうか?

  水中から鉄やがて青空となりわれらを飼う  夏石番矢
























































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