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zoom RSS 夭折詩人森雄治の詩集『蒼い陰画』

<<   作成日時 : 2018/11/26 00:00   >>

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夭折詩人森雄治(1963−1995)の詩集『蒼い陰画』(ふらんす堂、2018年11月、本体価格2500円)を読む。

兄の森信夫による編集。

著者17〜20歳の時にノートに書いた詩篇を出版。

画像


早熟の詩人で、私などはこういう年齢にはとても使えない語彙と表現で書かれた自由詩と散文詩。

「光景」は短い自由詩。海と少年を描くが、少年はたぶん泳いでいるのだろう。「切りきざまれた光が病的に海にちらばり」、「ながれるものすべてが呪いのように見える少年」。若書きながら完成度の高い一篇。

  磔刑後の海を泳げば雲は断崖  夏石番矢

また、「駅」という自由詩は、次のように終わる。

  無人の空に
  駅があるということが
  そしてそこに一両も電車のとまらないということが
  日々くりかえし通過するわたしのどこかを
  狂わせていく

  駅

不吉で静謐なイメージは、作者の早世を予告しているかのようだ。

恣意的ででたらめな現代詩とは違う、詩と作者の生と死が直結している。

  青空の天使通過駅は君か  夏石番矢

詩集最後は、「神話」という散文詩。文章と文章の間には、句読点がなく、1字空白を置く。これも不吉な作品。

  すでに発光する事をやめた全身やけどを負って倒れている宇宙飛行士の遺体はさっき起った猛烈な砂嵐のため鼻から口の中までぎっしり砂で詰まり空虚に崩れかけていた

長い詩篇の末尾近くの一節(一文)。類語反復のきらいもないわけではないが、この病んで銀色になった「宇宙飛行士」は作者自身のメタファー。

  宇宙飛行士の肉体は銀色の廃墟  夏石番矢


























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