古事記ノート(20) ツムガリの大刀とは?

古事記ノート(19) ヤマタノオロチは出雲にいなかった?
http://banyahaiku.at.webry.info/201212/article_22.html

で触れた、ヤマタノオロチの尾から出てきた、

都牟刈之大刀

とは何だろうか?

「ツムガリ」の「ツム」についての3説。

1 お頭(ツム)
2 錘(ツム)、紡錐
3 高句麗初代王朱蒙(鄒牟)

いずれもおもしろい。

1だと、首狩りの太刀。オロチのから狩りの太刀というおもしろさも生じる。

2は、紡錘形の両刃の太刀。そういう刀があったかどうかやや疑問だが、十分ありえる。これを内蔵していたオロチの尾が、丸くふくらんでいることにもなり、オロチの姿に具体性を与える。

3によれば、朱蒙も鄒牟も、神または王を指し、カルが鉄を指す朝鮮語なので、神のもしくは王の鉄の大刀。一見突飛だが、とてもまっとうな説。

1~3のどれか一つではなく、すべてを重ねているとしたら、神または王が持つ、首狩り用の、紡錘形の両刃の鉄の太刀ということになる。これがオロチの尾から出てきて、いまは熱田神宮の御神体になっている。

こういう太刀を内蔵するオロチも、単に退治される邪悪な脅威ではなくなり、水神、王権の根拠を与える超存在。

   氷河のごとし太刀に巻き付いた神話  夏石番矢
















ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • 古事記ノート(21) 国引き神話1

    Excerpt: 記紀神話にはなく、『出雲国風土記』意宇郡の条に、ヤツカミヅオミツノが、国引きをする神話がある。これは、出雲にあった独自の神話の断片だろう。どう解釈するか? Weblog: Ban'ya racked: 2012-12-26 17:01