共産主義者の浮世絵と印象派研究 福本和夫の古本

昨年末、ネットで古本を注文した。福本和夫『北斎と印象派・立体派の人々』(昭森社、1955年1月1日、当時の定価800円)である。

画像


栃木市の吉本書店の在庫を、1575円で購入できた。この本は、浮世絵がフランスの印象派に与えた影響を研究した本としては、画期的なもの。

この本と出会ったので、2007年度M大H学部の「比較文化論」の一つのテーマを、浮世絵と印象派としようと決心した。

この本の序文をコピーし、受講者の2年生に読ませたとき、文中の「歌麿」という漢字は読めたが、どういう人ですかという質問に、「わかりません」という答えが返ってきたのが、このブログの記事にした、

「歌麿」の衝撃
http://banyahaiku.at.webry.info/200704/article_32.html

だった。

福本和夫による序文には、浮世絵の国際的評価に対する日本人の無知や、新聞記事のいいかげんさを証言するくだりがあっておもしろいが、何よりも、この福本和夫という人が、日本共産党の元幹部で、福本イズムの親玉だということが驚きだった。

福本和夫
http://fine-vn.com/cat_41/ent_34.html

獄中で、日本の文化を研究し、浮世絵と印象派の研究をも進めた。共産主義者としては、観念的で、あまり実りを生み出さなかったが、こういう文化研究では先駆的業績を残した。

ちなみに、この本の刊行年は、私の生年と同じ1955年。 

   藁の匂い私と同い年の古書  夏石番矢























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  • 「歌麿」の衝撃から浮世絵の認識へ

    Excerpt: 「歌麿」の衝撃で、一時はどうなることかと危ぶんだ、明治大学法学部の授業「比較文化論AⅠ」の前期のレポートを読んで、採点した。 Weblog: Ban'ya racked: 2007-08-03 17:22
  • 福本和夫著作集の月報へ寄稿

    Excerpt: インターネットで購入した福本和夫『北斎と印象派・立体派の人々』(昭森社、1955年)についての、このブログの記事、 Weblog: Ban'ya racked: 2008-01-14 22:36
  • 『福本和夫著作集 第五巻 葛飾北斎論』刊行!

    Excerpt: 『福本和夫著作集 第五巻 葛飾北斎論』(2008年2月25日、こぶし書房、5600円)が、本日届いた。 Weblog: Ban'ya racked: 2008-02-21 20:21