Ban'ya

アクセスカウンタ

help リーダーに追加 RSS 自句自解(4) 南へのかなしみ

<<   作成日時 : 2007/03/18 00:05   >>

トラックバック 1 / コメント 2

遅くなりましたが、風花さんのご要望にお応えして、次の句の自句自解を試みてみます。

    南へのかなしみ葡萄がゆっくり腐るかなしみ  夏石番矢

初出「埃の翼、マケドニア」(「吟遊」第33号、2007年1月20日、吟遊社)

2006年9月18日、マケドニアからの帰国前日、友人のアレクサンダル・プロコピエフ(Aleksandar Prokopiev) が、贈り物をくれた。マケドニア特産の赤ワイン。

その名前が、

T’ga za Jug
http://www.cybermacedonia.com/miladtga.html

直訳すると、「南へのかなしみ」。
ある詩人の詩の題から取った名称。

このワイン一瓶は、帰国後すぐに飲んでしまったが、ラベルはちゃんとファイルにしまってある。

画像


詩「南へのかなしみ」を原語で理解できないが、この題から、

葡萄がゆっくり腐るかなしみ

というフレーズが思い浮かんだ。

南へのかなしみ 9音
葡萄がゆっくり  8音
腐るかなしみ   7音


長い俳句だが、この句はゆっくり朗読することによって、マケドニアという国の古い歴史、また、この国を動かすゆったりとしたリズムが感じられるかもしれない。

ちなみに、南は、"Jug"。旧ユーゴスラヴィアの「ユーゴ」と同じ語源。この消えた国名は、「南のスラブ民族の国」という意味。

「南」というキーワードが、この一句では、かなり重い。

葡萄が腐れば、ワインができる。その喜びとうらはらのかなしみ。「葡萄」に、さまざまな物事を重ねて鑑賞する人も多いことだろう。

参照
第9回オフリッド・ペン会議報告(マケドニア)
http://www.worldhaiku.net/news_files/makedonia/ohridpenmeeting092006.pdf
マケドニアの女性詩人からの銀貨
http://banyahaiku.at.webry.info/200612/article_16.html
紀元前の十字
http://banyahaiku.at.webry.info/200610/article_23.html






















設定テーマ

関連テーマ 一覧

月別リンク

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
「マケドニア」という国名への署名
マケドニアの詩人、Katica (Kata) Kulavkova さんから、メールが届き、マケドニアという国名を守るため電子署名を求めてきたので、署名した。 ...続きを見る
Ban'ya
2008/03/15 07:13

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
自句自解、ありがとうございます!
ワインのラベルを見るなり、戦争という文字が浮かんできました。9音8音7音のリズムが、打ち寄せる重い波のように鑑賞する人を刺激しています。俳句は形ではありませんね!
風花
2007/03/16 23:17
すべては「かたち」です。「ち」は、命です。「定型」だけが「かたち」と思い込まされている日本人が、いささかかわいそうです。
Fujimi
2007/03/17 02:44

コメントする help

ニックネーム
本 文