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help リーダーに追加 RSS 馬と少年 ヘレニズム青銅像の傑作

<<   作成日時 : 2007/02/01 00:00   >>

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こどものころ、風邪で高熱が出たとき、必ずと言っていいほど、馬に乗って疾走している夢を見た。また、馬頭琴の演奏は大好きだ。

2005年10月に、馬と密接に生きてきた内蒙古の詩人、斯琴朝克図さんが、わが家を突然訪ねてきた。

内蒙古詩人、斯琴朝克図さんとの再会
http://banyahaiku.at.webry.info/200611/article_6.html

馬と私は、前世で関係があったのだろうか。実物の馬には、いまだ触れたことがない。

1997年5月に、妻と娘とともに、滞在中のパリからギリシャを訪れた。句集『地球巡礼』には、ギリシャの章がないように、ギリシャでは1句もできなかった。

クローン病をかかえた妻を、パリから連れて行った緊張のせいだろうか。ギリシャの陽光があまりに強かったからだろうか。

私には、ギリシャという国の実体がよくわからないのだろう。まず、ギリシャがヨーロッパの起源という幻影を、私は信じていないし、実際にギリシャを訪れて、アジア的なもののほうを、より強く感じていた。ミケーネ出土だったか、金の薄板に、日本の神社を思わせる神殿のレリーフがあしらわれていたのが、その一例。ある本では、ユダヤの神殿だとする。

ギリシャ人は、海外の神を数多く受け入れ続けて、その万神譜は、迷路のようになっている。これも少し、日本に近い。

私は、ギリシャはヨーロッパではなく、中東地域の北端と考えたほうがいいと思う。

ところで、アテネ国立博物館には、教科書や本に写真が頻繁に掲載されている、古代ギリシャの美術品が、あちこちに展示されている。いずれの名品も、手で触れることができるくらい、無防備に置かれていた。



ギリシャ彫刻が、紀元前5世紀にピークに達したことが、展示品をとおして明確にわかる。衣の襞の精妙さが、とくにすばらしい。襞の変化とバランスと繊細さには、生き物の息吹きが宿っている。

いや、ひょっとしたら、人類の彫刻は、紀元前5世紀のギリシャ古典期というピークを超えることができなかったのかもしれない。石像に関しては、こう断言してみたくなる。

けれども、アテネ国立博物館で、私が一番感動した彫刻は、古典時代ではなく、もう少し後のヘレニズム時代の青銅像だった。

画像


画像


「競争馬と小騎手」、または「アルテミシオンの少年騎手」と呼ばれているこのブロンズ像は、上から見るのではなく、下から見上げると、ほんとうに動いているように見えたし、ダイナミックだった。かつてこの青銅は、黄金色に輝いていたのだろう。

この作品は、アルテミシオン(Artemision)沖の難破船から引き上げたもの。同じ船からは、もっと有名なポセイドン像も見つかっているが、私は馬と少年像のほうが好きだ。ポセイドン像には、優等生的な平板さがある。

ポセイドン像
http://images.google.com/imgres?imgurl=http://forum.nifty.com/fworld/pictures/greek0205/images/08s.jpg&imgrefurl=http://forum.nifty.com/fworld/pictures/greek0205/02.htm&h=140&w=96&sz=5&hl=ja&start=8&tbnid=1VUaiBUkngFH2M:&tbnh=93&tbnw=64&prev=/images%3Fq%3D%25E3%2583%259D%25E3%2582%25BB%25E3%2582%25A4%25E3%2583%2589%25E3%2583%25B3%25E5%2583%258F%25E3%2580%2580%25E3%2582%25A2%25E3%2583%2586%25E3%2583%258D%26svnum%3D10%26hl%3Dja%26lr%3D%26sa%3DG

馬と少年の青銅像は、紀元前2世紀の作。馬と少年がこのように組み合わされていたかどうかは定かではないそうだが、展示されているさまを見れば、両者がいずれも、生動するスピードを、呼吸まで合わせて体現している。

この馬を一度目にしたら、他の彫刻の馬が、すべて駄作としか映らなくなる。よほどの作者の手になるものだろう。

この彫刻を、カバーと題に使った英語の本を、この記事を書きながら見付けた。インターネットで早速注文した。どのような発見が書いてあるのだろうか。

    海底を跳び出て馬と少年は風  夏石番矢





























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